| 蕎麦の実の成分と効用 |
「蕎麦の実」の成分の多くはデンプン質です。米や小麦に比べ、栄養上有用なタンパク質やビタミンB類も多く含まれています。
「蕎麦の実」の持つタンパク質は、穀物類には特にふそくしている「リジン」をはじめ、良質のアミノ酸を多く含んでおり、質・量・組み合わせのバランスすべてが穀物類では最高と言われています。
さらに、便秘の解消に役立つヘミセルロース(食物繊維)は、白米の2.5倍です。
脚気・食欲不振を予防するビタミンB1は白米の4〜5倍も含まれています。
口内炎や口角炎を予防するビタミンB2、老化防止に役立つビタミンE、ガン・肝硬変・脂肪肝を予防するコリン、そして話題のポリフェノールも含まれています。
ポリフェノールは、血管を丈夫にしたり、様々な病気を引き起こす活性酸素を除去する働きがあります。
特に「蕎麦の実」に含まれるポリフェノールは、多くの有効成分を含んでいます。最近の研究では、脳の記憶細胞に有効な事もわかってきました。
ソバポリフェノールは脳の記憶細胞が死滅するのを防ぎ、ぼけ(老人性痴呆症)防止に役立つと言われています。そのポリフェノールの一種で、今最も注目を浴びている「ルチン」は食品では唯一蕎麦だけに含まれています。 |
| 先人の知恵 |
「蕎麦の実」のデンプン質は糊化温度が低く消化されやすい性質のもので、行者や修験者と呼ばれる人たちが「蕎麦の実」を粉にして携えて山中の清水で溶いて食べ、千山万獄を踏破して修行したと言われています。
日本最古の医学書「医心方」には、「蕎麦は五臓の汚れたかすを洗い流して、精と神をつなぐ。耳と目の働きを非常に良くして、気を下げる。」とあります。
また、民間療法として「蕎麦の実」を粥状にして食べると血圧を下げ、便秘を治す、「蕎麦の実」を粉にして水で溶いたものを飲むと虫下しになる、などと言われ親しまれていました。 |
| ルチンとは? |
「蕎麦の実」は、日本が世界に誇る食品の一つです。
その成分の中にポリフェノールの一種であるルチンが含まれています。かつてビタミンPと呼ばれ、欧米では薬として用いられています。
えんじゅ・タバコに多く含まれてますが、食品としては蕎麦にしか含まれていません。
茹でる前の蕎麦一食分(100g)に100mg含まれているといわれますが、ルチンはそのほとんどが茹で汁に溶け出してしまいますので、蕎麦湯を飲まないとルチンをきちんと摂取できません。
ルチンの効用
(1)毛細血管の強化
毛細血管の膜に厚みと弾力性を持たせます。
(2)血圧降下作用
血圧は、アンジオテンシン2(血圧上昇)、ブラギニン(血圧降下)のバランスによって保たれていますが、このバランスが崩れると血圧が上がったり下がったりします。
ルチンはこの血圧上昇物質の働きを弱めます。
心臓病・脳血管障害の予防
(3)すい臓機能の活性化
血糖値の調整を行うすい臓に障害をもたらす物質の働きを弱め、インシュリンの分泌を促します。
糖尿病の予防と抑制 |